
白い砂漠を独り占め
セレブが集う、北米のラグジュアリーヴィラ
宿の贅沢は、華やかな装飾ではなく「一棟を独占できる自由」と「安心して任せられる快適さ」へと移り変わっている。フィンランド北部ラップランドの森に佇む貸切邸宅Villaは、その答えを示している。最寄りのキッティラ空港から車で約50km。ゲレンデまではわずか13km。2月の空は澄み渡り、夜にはオーロラが現れる。大きな窓からは西から南西にかけての景色が広がり、夕焼けの余韻がそのまま夜空へと移り変わっていく。貸切の魅力は、ホテルとは異なり誰とも空間を共有せずに過ごせること。そして、必要なときだけスタッフにお願いできる安心感だ。朝は薪ストーブの炎に包まれ、昼はスキーや森の散策へ。夜には地元食材を使った食事を囲み、食後は暖炉の前で語らう。ふと窓の外に目をやれば、雪景色とオーロラが静かに広がっている。Villaは、住まいのような自由さとホテルのような快適さをひとつにした場所。ここは観光地ではない。人生を整えるための「私邸」という舞台である。果てしなく続く白銀の大地に建てられた自由の楽園──それこそが Villaの贅沢だ。

オーロラが覆う、雪国のヴィラ
全てのホスピタリティが揃う贅沢



贅沢とは何か。その答えは年々、派手な装飾や煌びやかな調度から、「誰にも邪魔されない空間」と「安心できる滞在」へと変化している。フィンランドの森に佇む貸切邸宅Villaは、その潮流を体現する存在である。広さは約300㎡。2フロア構成の邸宅には、4つのベッドルームに加え、秘書やスタッフのための専用ルームも備え、8名から最大11名までの滞在が可能だ。ファミリーはもちろん、エグゼクティブの小規模なオフサイトや、親しい友人とのプライベートリトリートにも適している。ここでの滞在は「ホテルに泊まる」というより「自邸に帰る」感覚に近い。必要な時だけ専属スタッフやバトラーが現れ、ゲストのリズムを乱さない。この“プライベートヴィラ”という滞在様式は、フィンランド国内でも確実に存在感を高めている。昨年の冬のピークシーズンには、首都キッティラ空港近郊の国際空港に約15機ものプライベートジェットが駐機。そのほとんどのゲストが、ホテルではなく一棟貸切のヴィラを選び滞在していた。今や世界中のエリートが、北欧の森に自分たちだけの隠れ家を求めているのだ。窓の外には雪景色と澄み渡る空、夜にはオーロラが舞う。Villa は、北欧の静謐さとモダンラグジュアリーを併せ持つ、新しい時代の贅沢の象徴である。
雪原の隠れ家
Villaで整う、特別な時間



フィンランドの冬に訪れる者を待ち受けるのは、澄み切った空気と深い森、そして静寂だ。その自然に寄り添うように建てられた邸宅Villaは、ただの宿泊施設ではなく、心身を解き放つための舞台である。まず体験すべきは、本場のフィンランド式サウナだ。熱気で身体の芯まで温まった後、雪原に飛び出す。凍える外気が一瞬にして全身を包み込み、意識が澄み渡っていく。都市では決して得られない「整う」瞬間を、大自然とともに味わえる。館内には最新機材を備えたジムもあり、日常のルーティンを崩すことなく滞在できるのも魅力だ。ベッドルームは4室。1階に3つのベットルーム、2階には5つのベットを用意している。シンプルでありながら洗練された北欧デザインが、心を落ち着かせてくれる。そしてハイライトは、アウトドアジャグジーだ。雪景色を前に温かな湯に身を委ねるひとときは、ラグジュアリーを超え、むしろ原点回帰のような豊かさを感じさせる。Villaは、豪奢さを求めるのではなく、自然と共鳴しながら過ごすことこそが真の贅沢だと教えてくれる。
オプライベートシェフが紡ぐ、
極北のガストロノミー






滞在をより特別なものにするのが、ヴィラ専属のプライベートシェフによる晩餐だ。シェフはミシュラン星付きレストランで修行を積み、その経験を余すことなく一夜の饗宴に注ぎ込む。食材はフィンランドの大自然が育んだもの。白樺の森で育つ茸やベリー、清澄な湖から揚がる淡水魚、そして雪解け水で育まれた根菜類。これらがシェフの手により、一皿一皿が洗練されたアートに昇華される。なかでも象徴的なのが トナカイのステーキ だ。高緯度の厳しい環境で育った肉は、脂身が少なく引き締まりながらも、滋味深い旨味を秘めている。シェフはゲストの嗜好に応じて火入れやソースを繊細に調整し、一皿ごとに異なる表情を見せる。自然の中で育った肉は旨みが凝縮し、口の中で力強さと繊細さが同時に広がる。さらに、ワインは事前にリストから好きな銘柄を選ぶことが可能だ。シャンパーニュからブルゴーニュのピノ・ノワール、あるいは北欧の新興ワイナリーまで、幅広いセレクションが揃う。シェフとソムリエが一体となり、ゲストの趣向や料理に合わせてベストなペアリングを提案してくれる。単なる食事ではない。ゲストそれぞれの物語を映し出す舞台であり、北欧の自然と人の技が調和した究極の体験なのだ。

静寂の森が舞台
Villaが叶える北欧の非日常



フィンランドの一棟貸切ヴィラでの滞在は、単なる宿泊では終わらない。ここでしか体験できないアクティビティが、ゲストを待ち受けている。凛とした空気の中を駆け抜ける ハスキーぞり。氷に穴を開けて行う アイスフィッシング。そして夜空に揺らめく オーロラ観賞。北極圏ならではの自然と遊ぶこれらのアクティビティは、都会の喧騒を離れたからこそ得られる特権だ。
フィンランドでぜひ体験してもらいたいのが、雪原のど真ん中で楽しむロマンティックディナーである。シェフが目の前で豪快に食材を焼き上げるBBQスタイル。トナカイ肉や地元の野菜、清らかな湖で獲れた魚。炎と雪が織りなす幻想的な舞台で供される料理は、野趣と洗練を兼ね備えている。ゲストは厚手の防寒着に身を包み、澄み切った空気の中でグラスを傾ける。香ばしい煙が夜空に溶け、オーロラが揺らめく瞬間に出会えれば、それは一生の記憶となるだろう。

焚き火の炎でマシュマロをゆっくりと炙る。表面がこんがりと色づき、驚くほど柔らかくとろりとした甘さが隠れている。雪原の冷気と甘さの対比が格別で、シャンパーニュやホットワインと味わえば、旅の夜を彩る忘れられない余韻となる。



雪原でハスキーぞりやスノーシューといったアクティビティを楽しんだ後、待っているのはゆっくり煮込まれたフィンランドのサーモンスープだ。濃厚な旨味とクリーミーさが冷え切った体を芯から温め、外で遊んだ余韻をやさしく包み込んでくれる。
氷点下の静寂に現れる
天空の贈り物
北欧の冬の夜、外気は氷点下20度に達し、吐く息がすぐに凍りそうなほど張りつめている。そんな静寂の雪原で空を見上げると、突然、夜空に淡い緑の光が揺らめき始める。やがてそれは一本の帯となり、波のように揺れながら空を横切り、紫やピンクを帯びた光が重なり合う。これがフィンランドのオーロラだ。
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Villaでは、ベッドルームの大きな窓やアウトドアジャグジーから、この奇跡の瞬間を待ち望むことができる。湯に浸かりながら白い息を吐き、ふと空を見上げると、天空をキャンバスにしたような光の舞が広がる。その美しさは、まるで自分だけに用意されたプライベートショーのようだ。観測のベストシーズンは9月下旬から3月にかけて。確率が高いのは特に12月から2月の深夜。運が良ければ数分、時には一晩中、天空を覆う光のカーテンを眺めることができる。科学が説明できる自然現象でありながら、実際に目にした瞬間は圧倒的な感動に包まれる。
