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金谷リゾート 箱根

KANAYA RESORT HAKONE

鬼怒川金谷ホテル創業者ジョン・カナヤは料理とワイン、
そして芸術をこよなく愛した。 「KANAYA RESORT HAKONE」は
ジョンが探し求めた理想の地、箱根の森にある理想郷だ。

箱根の森の別邸で識る、ジョン・カナヤの伝説

John Kanaya Suite

テラスと一体化した半露天のプライベート温泉は開放的すぎないところが居心地の良さを倍増させてくれる。湯船に浸かれば森と一体化したような感覚に浸れるだろう。

ダイニングとキッチンが一体化したリビングルームは、木と石が多用された重 厚な部屋。リゾートホテルというよりも自分の別荘で寛いでいるような気分にさせてくれる稀有な空間である。それこそがジョン・カナヤが望んだホスピタリティの精神を具現化したものだ。箱根の森を見ながら過ごす時間は、きっと自分の美意識をより一層高めてくれるはずだ。

重厚感あふれるインテリアは周囲の自然と調和した大人の空間。大きく取られた窓から見る箱根の森は、
時間帯によってその表情を変え、まるで印象派の絵画のようだ。

強羅と仙石原の中間に広がる静謐かつ高貴なる森。「KANAYA RESORT HAKONE」はそんな森の中に静かに佇む秘邸と呼ぶにふさわしい。この 麗しき箱根の森を愛したのはジョン・ カナヤこと金谷鮮治。「日光金谷ホ テル」創業者金谷善一郎の孫であり 「鬼怒川金谷ホテル」創業者である。 ジョン・カナヤは西洋式に靴のまま生活する環境に育ち、真っ白いモー ニングジャケットにシャポー、ステッキというスタイルが似合う洒落者だった。日光金谷ホテルから独立し、 初代社長に就任後は鬼怒川の発展に大きく貢献。1971年には「西洋膳所ジョン・カナヤ麻布」を西麻布に開店。当時全く新しい、フランス料理に和のテイストを加えたお箸で食べるフレンチを考案。その後のフランス料理ブームの先駆けとなった。ジョン・カナヤは1977年にこの世を去るが経営哲学は脈々と受け継がれ、2017年には彼が愛した箱根の森にこのリゾートがオープ ンした。それは彼が愛して止まなかっ た和敬洋賛の完成形であり、彼の生き様通り洒脱な雰囲気を醸し出している。ジョン・ カナヤがまだ存命ならば、さぞこの邸宅に似合ったことだろう。彼が愛した箱根の森を識る、そんな旅はどうだろう。

GRAND TERRACE SUITE

施設内でも屈指の広さを誇る開放感抜群のテラスからは森の息吹が感じられる。箱根の静謐な山と森を味わうには理想的な場所で心と体のリラクゼーションを。

美しき空間に稀代の洒落者の面影を探し求めて

客室もまた独自の審美眼に基づいたこだわりが細部にまで行き渡っている。広大な森の中にありながらわずか14室に限っているのは、ジョン・カナヤの「森の別邸」がコンセプトだからだ。 全室天然温泉が楽しめるのも、ジョンならではのゲストへのおもてなしと思ってもらえばいいだろう。その白眉はジョンの名前を冠した「JOHN KANAYA Suite」だ。広いリビングはダークトー ンの落ち着いたフローリングで、家具は西欧アンティーク。壁面も木が多用されており安らぎを与えてくれる。その重厚感はホテルの一室というよりもむしろ豪邸。天然石のキッチンや十和田石造りの浴槽など全ての部屋に確固たる美意識が感じられる。森と一体になったようなバルコニーからは箱根の森の四季が手に取るように感じられる。敷地内にはフォレストテラス、ロビーのスカルプチャードグラスなど、美の宿る場所が多数あるので、実際に足を運んでジョンの美意識の全てを感じ取ってほしい。

FOREST TERRACE

広大な森にしつらえたフォレストテラス。マイナスイオンに溢れた自然をお好きな時間に楽しんでいただきたいという想いから、デッキチェアやテーブルを森の中にセッティングしている。夕暮れ時のアペリティフや朝のコーヒータイムに訪れれば、それぞれ異なる表情が感じられるだろう。

SCULPTURED GLASS







ジョン・カナヤがこよなく愛したフランス人芸術家ガブリエル・ロアールの作品は邸内に飾られており、エントランスではグラスアートの大作が訪れたゲストを出迎えてくれる。

SALON DE LOIRE

グラスアートが美しいロビーの奥にはラウンジバーがある。落ち着いたトーンの照明とモダン家具で構成され、オリジナルのハーブティーや旬のフルーツのカクテルなども味わえる。

誇り高き気風を料理に込めて

〜これは創作フレンチの進化系だ
「西洋膳所ジョン・カナヤ麻布」は年の時を経て 箱根に蘇った。美しい風景、建築、そして料理。 ジョンが目指した料理旅館が現実となったのだ。

メインダイニング「西洋膳所 JOHN KANAYA」 は西麻布にあった名店の名前を受け継いだフランス料理店だ。店名だけでなくそのDNAもしっかりと受け継ぎ、新たな活躍の場を箱根に移し見事に復活した。西麻布時代の初代料理長はまだ20代だった坂井宏行シェフ。のちに料理の鉄人となり、日本におけるフランス料理の発展に大きく貢献することになる彼を抜擢した ジョン・カナヤの慧眼は正しかった。開店当初から超高級料理店だったことから3年ほどは客足もまばらだったが、そんな時でもジョン・ カナヤは「 今は我慢して勉強しな さい 」と坂井シェフに懐石料理を学ぶ機会を与えたり、ともにパリの最高級レストランを食べ歩いたりした。そうした時間は坂井シェ フのアイディアの源泉となり、のちに「 卵と雲丹のマリアージュ」と自ら評する名作「金谷玉子」など伝説の料理を世に出したのだった。

Executive Chef’s Hirotaka Mori






キッチンの総指揮を任されているのは、フランスでミシュランの星に輝いた経験もある森祥崇料理長。日本の四季折々の食材とフランス料理の融合という、西麻布時代からのコンセプトを継承し、箱根を舞台に発展させている。お箸でもいただける創作フレンチは、きどらない友人やカップル、子供連れの家族でも楽しめる。

Breakfast Menu

朝食は和食と洋食からのチョイスが出来る。ディナータイムとは表情を変え、 朝の清々しい光が差し込むダイニングで、箱根の自然を楽しみながら、朝食を楽しむことができる。和食は体に優しい温かい湯葉から始まり、9つに仕切られた、見た目にも美しい八寸風の重箱が登場。卵焼き、おひたし、香の物、煮物などどれも一 口サイズで 色々と楽しめ、趣向を凝らした酒肴といった趣。 そして洋食は絶妙な火加減のエッグベネディクトがおすすめだ。新鮮なフルーツジュースで食欲も進む。温泉と美食を堪能した翌朝も再びしっかり食べて、芦ノ湖や箱根の森の散策へと出かけるのもいいだろう。

フランス料理における花形的存在の「フォラグラ」は軽くソテーで軽く香りを高め、まろやかなカブとピューレと、ソテーしたカブのコンフィーがさらに香りにアクセントを加えてくれる重層的な料理。
旬の戻り鰹はさっと表面を炙って日本料理のタタキ風に。中心部は限りなくレア。カツオの出汁にイタリアの魚醤コラトゥーラをあわせたソースは、どこか懐かし和洋融合の味。銀杏のフリットには秋を感じる。
メインの肉料理は相州牛ヒレ肉のポワレ。ソースはクラシックに、牛骨などからとったフォントボーをじっくりと煮詰めたグラスドビアン。シンプルな調理法のヒレ肉には濃厚なソースがあう。付け合わせは子茄子のグリエにトマトとバジリコでイタリア風の香りをプラス。
この日の魚料理は小田原産の新鮮な金目鯛に柔らかく火を入れてポワレに。クレソンを使った見た目麗しい緑色のソースには魚料理に相性がいいウイキョウを加え南仏の香りを演出。

「西洋膳所JOHN KANAYA」は初代料理長坂井シェフの技と思考を受け継ぎ、 現代風に進化させた創作フレンチ=金谷流キュイジーヌを存分に味わわせてくれる。懐石料理同様、四季折々の素材を吟味し新鮮さと「UMAMI」にこだわり箸でも食べられるスタイルはジョン・ カナヤの哲学「和敬洋賛」に通ずるものがある。ジョン・カナヤはワイン通としても知られており、彼がこよなく愛したシャンパーニュ「ナポレオン 」 はいまも食前酒としてゲストの喉と心を潤す大事な役割を果たしている。山海の旬の味に恵まれた箱根の地でエレガントかつクリエイティブな料理を味わうことはジョン・カナヤの創業当時の精神を共有することである。まだヌーベル・キュイジーヌという言葉が世間に知られていなかった時代に新しい世界を切り開き、時代を激しく駆け抜けたその開拓者精神。料理技術のみならず様々な食材が手に入るようになった現代こそ、ジョン・カナヤが提案したかった和の心を持つ西洋料理が具現化できる はずだ。半世紀経って箱根の森で期は熟し、理想郷は完成した。やはり未来を見抜くジョン・カナヤの慧眼は正しかったのだ。

レストランのインテリアにはジョン・カナヤの美学がここか しこに散りばめられている。日本のホテル界を牽引し芸術 をこよなく愛したジョン・カナヤはジャポネスクに影響を受 けたフランスのアーティスト、ガブリエル・ロアールの作品 を積極的に収集し、一部は箱根の森美術館にも収蔵されているほど。レストランのエントランスにはロアールのグラスアートが展示されている。一方テーブルや椅子、ディスプレ イはアールデコのスタイルで統一されており、正統派ヨーロ ピアンダイニングというよりクールなジャポネスクの雰囲気。 決して甘口ではない大人による大人のための室礼だ。

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