300万年前に誕生した野生動物のエデンクレーターの淵に佇むエココンシャスリゾート
険しい外輪山に囲まれたンゴロンゴロは300年前の火山の噴火が造り出したカルデラ地帯だ。「アンドビヨンドンゴロンゴロクレーターロッジ」はそのカルデラ地帯に作られた数少ない特別なロッジのひとつで、そのスペクタクルな眺めと寛ぎのホスピタリティで他者を圧倒している。
ンゴロンゴロとはマサイ族の言葉で巨大な穴」という意味。その名の通りンゴロンゴロは300万年前の火山の噴火が作り出した巨大なカルデラ地帯だ。南北km、東西kmにも及ぶ広大なクレーターは、平野部で標高1800m、周囲を取り囲む外輪山は標高2400mと崖に囲まれたような特殊な形状。「アンドビヨンドンゴロンゴロクレーターロッジ」はセレンゲティの南東に位置するンゴロンゴロ保全地域に立つ、コテージタイプのラグジュアリー・ロッジだ。世界遺産なので、環境保護のためにこれ以上のロッジ建設は許可されていない。それだけにロッジからは野生の王国を眼前に見下ろす貴重な景観が望める。の独立したコテージは3つのキャンプサイトに配置されており、それぞれノースキャンプ、サウスキャンプ、そしてクレーター内に位置するのがツリーロッジ。どのコテージからも1300mの高低差を眼下に望む、スペクタクルなパノラマビューが体験できる。どのコテージも周囲の景観に溶け込むよう配慮されており、外観はバナナの葉と茅葺き屋根といったマサイ族の伝統を踏襲している。なぜならばクレーター内には世紀に移住してきたマサイ族が暮らしており、今も牧畜を営んでいるのである。世界でも珍しいクレーターに住み着く動物達を是非見にきていただきたい。
マサイ建築を踏襲類い稀なるセンスに脱帽
外観はマサイ伝統の素朴なアフリカ・スタイルなのだが、コテージ内に一歩足を踏み入れるとそのラグジュアリーな世界観に圧倒される。マサイのデザインにインスピレーションを得たオブジェやファブリックが多用されており、アンティークな家具やシャンデリアも配置。アフリカの民芸品やパッチワークとともに木を多用した暖色系のインテリアは実に落ち着くシックな雰囲気だ。コテージは全室スイートタイプで、カップルはもちろん、ファミリーでも滞在できる。テラスもあるので、ンゴロンゴロの神秘的な大パノラマを背景に薔薇やキャンドルをセッティングしたロマンティックディナーも是非、体験して欲しい。滞在するコテージだけでなくパブリックエリアにも趣向が凝らされており、メインキャンプ内のレストランとサロンは、アフリカの伝統デザインを生かしながらも、モダンなインテリアを配置している。ンゴロンゴロという秘境の地にいる事すら忘れてしまう程の快適さを感じるのは、ここがアンドビヨンド・ンゴロンゴロだからだろう。
ホテルに着くと、先ずラウンジに案内される。ドライブして来たクレーターの岩肌とは異なり、イギリス様式を思わせる、華美なインテリア。部屋の中央にはシャンデリアが飾られており、旅路で疲れたゲストにウェルカムドリンクを用意する。
Rose Bath
ンゴロンゴロ滞在中、特別な日にバスタブを薔薇で埋め尽くし、秘境の地でも是非ロマンティックなサプライズを体験して欲しい。バトラーに事前にリクエストすれば、決まった時間にアレンジしてくれる。ゲームドライブで1日野生動物を追いかけ、コテージに戻った瞬間にゲストを待ち受けているサプライズ。バスルーム全体が芳しい薔薇の香りに包まれて、キャンドルの優しい灯りが心身ともにリラックスさせてくれる。五感で至福の瞬間を享受するひとときは、壮大なンゴロンゴロのランドスケープとともに記憶に深く刻み込まれるはず。バスローブにも薔薇が添えられているので、バスタイム後も全身を薔薇の香りが包み込む。
アフリカのエデン ンゴロンゴロで新体験を
ンゴロンゴロの特殊な地形が育んできた貴重な生態系や植生を識るには、スタッフが運転する四輪駆動でクレーターへと出かけるゲームドライブに勝る方法はない。保全地域内にはンゴロンゴロ、オルモティ、エンパカーイという3つの火口が並び、地域内には現在も9つの火山が分布している。クレーター内部には湖や湿地も存在することから動物の生息にも適しており、他にはない特殊な生態系を300万年にもわたって保ち続けているのだ。ここには東アフリカのサバンナに生息する野生動物が多く見られ、ヒョウやチーター、クロサイ、黒たてがみのライオンに遭遇することもある。ゾウは外輪山を徒歩で越えることができた屈強なオスのみがクレーター内部に見られる。
なぜかキリンとインパラはクレーター内部には生息していないのもンゴロンゴロが神秘的な理由のひとつだ。またマサイ語で「塩」という意味のマガディ湖には水とミネラルを補給しに、時には数十万から数百万羽のフラミンゴが桜吹雪のように湖を埋め尽くすこともある。他にもセイタカシギやソリハシシギ、ヘラサギ、エジプトガンなどの水鳥が多く見られ、日がな一日飽きることなく見つめていることができるだろう。そんなマガディ湖畔に車を止めて、しばしピクニックランチを楽しむのもよい。
ピクニックとはいえ、テーブルセッティングとともにレストランがそのまま屋外に移動したかのような、美味かつ華麗なる料理が登場するのもゲームドライブの醍醐味の一つだ。ところで、現在ンゴロンゴロに暮らすマサイ族の人々は、かつてはセレンゲティを広範囲に放牧していたのだが、彼らの家畜であるヤギやウシと野生動物のトラブルが絶えなかったことからマサイ族をセレンゲティから切り離し、ンゴロンゴロ内での居住と放牧を認めたのだ。いまやマサイ族はンゴロンゴロのシンボルでもあり、彼らをロッジに迎えて歌や踊りでゲストをもてなすプライベート・サンダウナーもある。
人と動物が共生する大自然の懐の深さ、原始の世界を体験できるのもンゴロンゴロの絶対的な魅力なのではないか。
Romantic dinner
ラウンジの横に併設されているメインレストランの煌めくシャンデリアの灯りの下、2人だけのロマンティックなディナーを。テーブルの周りに薔薇を敷き詰め、とっておきのディナータイムを。アフリカワインを初め、世界各国のワインも取り揃えており、ワインセラーでコースを愉しめる特別テーブルも用意が可能だ。
Sunset BBQ
空が紅色に染まる頃、リゾート内の斜面を下ると特別な体験が待っている。スタッフが2人だけのサンセットBBQを用意してくれるのだ。刻々と暮れゆく日と共に明日の旅路を語りながら、心を躍らせて欲しい。