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ホワイトデザート

White Desert

プライベートジェットで舞い降りる命の王国
南極に響くのは、皇帝ペンギンの歓声

洗練された贅沢と極地の大自然を融合させた「ホワイトデザート」の南極旅。プライベートジェットで大陸へ渡り、専用キャンプに滞在。氷河散策や数千のペンギンの巣窟へ訪れる。人智の及ばぬ圧倒的な自然世界で、冒険者達の物語が始まる

南極大陸 | 南緯90度 東経0度

最果ての地、南極へプライベートジェットで着陸できるのはご存知だろうか。「ホワイトデザート社」代表パトリック氏が南極大陸を,1850km横断する過酷な旅の中、「未だかつて無い南極旅を提供したい」そんな思いから秘境の地へジェットで行く旅は生まれた。南ア・ケープタウンからガルフストリームG550で約5時間。僅か10名だけで参加する、約8日間の南極物語は始まる。何千もの氷山の上空を飛び、24時間太陽が降り注ぐ南極へ。上空から見下ろすと、そこは何もない白の空間、南極大陸で唯一、民間航空機専用のウルフズ・ファング滑走路へ着陸する。滞在日数と金額は異なるが1名で数千万の旅費を超える。まさにエグゼクティブ達の最終地点なのである。南極大陸のウェッデル海に面した遠隔の氷の大地では皇帝ペンギンの営巣地がある。11月下旬では孵化したばかりのヒナが母親の足元で温まる姿や、数週間たち毛が抜け、立派に母の横を歩く姿。同じ旅でも数週間でも景色は異なってゆく。世界を旅し尽くした冒険家達が何故、南極を求めるのか、その真髄を紐解きたい。

地球の果て、白銀世界で眠る
ラグジュアリーの極限がここにある

南極大陸で眠る。そんな夢物語がここなら叶う。「ホワイトデザート」が所有する2つのキャンプ、「フイッチアウェイ・キャンプ」「エコーキャンプ」それぞれ南極とは思えぬ宿泊設備である。まずはフラグシップのフイッチアウェイ・キャンプ。氷のないシルマッハオアシスの淡水湖の湖畔上に建てられている。外とは異なり、暖房付きのポットが6棟ある。共用ラウンジ、図書室で日中の冒険について語ったり、氷河を眺めながらサウナなどが愉しめる。フラッグシップ・ラグジュアリー・キャンプである「フイッチアウェイ・キャンプ」は氷のないシャーマッハー・オアシスの淡水湖の岸辺に位置しており、6棟の暖房完備の「ポーラーポッド」から構成されている。この「ポーラーポッド」はエコフレンドリーなファイバーグラスを使用した最先端デザインの外観と、南極探検の豊かな歴史を想起させるクラシックな内装が特徴。ポッド内は暖かく快適でバスルームも完備。

共用エリアには、シャワーポッド、キッチンポッド、レセプション、ラウンジ、図書室、ダイニングルーム、カクテルデッキなどがあり、南極大陸とはいえ実に居心地の良い空間が提供されている。また、経験豊富なシェフが南アフリカの新鮮な食材を使用し、極上のワインと共に多彩なコース料理を提供してくれるのも南極の旅ならではの楽しみだ。極地の過酷な環境下では極度の乾燥が味覚に影響を与えるため、料理やワインはこだわり抜いた風味豊かなものがセレクトされているのだ。

もうひとつの「エコーキャンプ」は、宇宙探査からインスピレーションを受けたデザインが特徴で、周囲を切り立った岩山に囲まれた静寂な場所に位置している。キャンプは6つの豪華なスカイポッドで構成されており、まるで宇宙船のような近未来的な外観が実にユニークだ。各ポッドは複合ファイバーグラスでできており、床から天井までの大きな窓からはまるで月面のような南極の景色を楽しむことができる。室内には、元宇宙飛行士であるテリー・ヴァーツ大佐が国際宇宙ステーションから撮影したオリジナル写真が飾られており、宇宙への夢を掻き立ててくれる。「ホワイトデザート」は南極大陸の自然環境保護に努めており、持続可能な航空燃料(SAF)の使用や廃棄物の削減など環境への取り組みも行っている。

また、キャンプは太陽光発電と風力発電で電力をまかなっており、南極大陸の自然環境に対する最大限の配慮をしてカーボン・ニュートラル認証を導入している。「エコーキャンプ」でくつろいでいるとその快適な環境に南極大陸にいることさえ忘れそうなほどリラックスできるのだ。


BEYOND EXTRA-ORDINARY

Private Jet
南アフリカから南極大陸への移動は「ホワイトデザート」が所有するプライベートジェット、ガルフストリームG550が使用される。ケープタウンから約5時間半のフライトで、南極大陸のウルフス・ファング飛行場に着陸する。その後プロペラ機DC3Baslerに乗り換え、約20分でベースキャンプである「フイッチアウェイ・キャンプ」に到着する。ガルフストリームの窓から南極大陸が見えた時、究極のアドベンチャー旅行の気分は最高潮に盛り上がるはずだ。
Glacier Trekking
南極大陸でまずするべきは、氷河トレッキングだろう。南極の氷河は、数千年にわたる自然の営みによって形成されており、高さ数十メートルにも及ぶ氷壁を間近で観察することができる。また、氷河トレッキングは専門的な知識と技術が求められるため、つねに経験豊富なガイドが同行し、アイゼンやハーネス、ロープなどトレッキングに必要な装備の使い方を丁寧に教えてくれる。さらにツアーでは医師も常に同行するため、何よりも安全が最優先されているのだ
Ice Tunnels
アイストンネルとは、氷河の内部に自然に生まれた通路で、内部は青く輝く氷の壁や天井に静かに囲まれている。氷を透けて差し込む光が描く幻想的な色彩や、凛とした透明感、深い静けさは、他では得られない特別な体験だ。数千年にわたる自然の力によって形成された氷のトンネルを歩き、その青く透き通る壁や静寂に包まれた空間を間近で感じるひとときは、ただの観光を超えた体験となり、心に深く刻まれるだろう。南極に訪れたら必ず体験して欲しい。

Ice Climbing
壮大な氷の世界でのアイスクライミングを体験。純白の氷壁を登るこのアクティビティは、スリルと達成感に満ちた極地ならではの挑戦だ。専門ガイドの指導のもと、アイスアックスやクランポン(アイゼン)を使いながら慎重に氷を登る。登るごとに視界が開け、南極の壮大な景色が眼下に広がる。初心者でも安全に楽しめるルートが用意されており、経験者向けにはより高度なチャレンジも可能。
Sauna & Yoga
極寒の大地で楽しむユニークなサウナヨガ。マイナス数十度の南極にいながら、温かいサウナの中でヨガを行うことで、熱で温まった体を南極の冷たい外気にさらすことで血流が促進され、心と体をリラックスさせることができる。
Hiking
南極大陸でのハイキングは、氷河トレッキングやアイストンネルに比べると難易度は低いが、そこはやはり極地なだけに安全を最優先してハイキングツアーが行われる。初心者から上級者まで楽しむことができるよう体力や経験に合わせたコースが設定されており、経験豊富なガイドが同行することで快適かつ充実したハイキングが楽しめるのだ。厚さ数千メートルにも及ぶ氷床の上は一面が真っ白な雪と氷に覆われており、険しい山々を登っていくと標高が高くなるにつれて圧巻のパノラマビューが広がる。
Zip Line
ホワイトデザート社の南極ツアーでは、雪と氷に覆われた大地を眼下に滑空する、ジップライン体験が待っている。果てしなく続く白銀の世界を突き抜けるような感覚は、まさに唯一無二の体験。氷河の裂け目や雪原を遠くに見渡しながら、極地の静寂とスリルが交錯する数十秒。澄みきった空気、きらめく氷の粒。日常では到底味わえない、地球の果てならではのスカイライドを是非体験してほしい。
Early Emperor Penguins

「ホワイトデザート」での南極滞在中、最大の魅力はなんといっても皇帝ペンギンツアーだ。南極の厳しい環境下で生息している皇帝ペンギンのコロニーへのアクセスは通常、厳選されたルートとスケジュール下で行われているので、特別な許可がないと近づくことはできないが「ホワイトデザート」ではガイドの案内の下で、ペンギンたちの行動や繁殖活動などを間近で観察することができるのだ。皇帝ペンギンは世界最大のペンギン種であり、身長は約1.2メートル、体重は20~40キログラムに達することもある。

天敵が少ないためか、人間がいると興味を持って近づいてくるその姿はとても愛らしい。ツアーは主に冬季に開催され、特に12月から2月が最も繁殖活動が活発な時期だ。この時期に南極を訪れたならば、皇帝ペンギンたちの生命力にきっと感動を覚えること間違いないだろう。

地球上は一生に一度すら行けない場所がある
最短ルートで叶う最果ての地、南極点

WHERE THE WORLD CONVERGES

過去の偉大な探検家たちが憧れ、挑んできた南極点への訪問は、彼らの偉業を体感する旅である。南極点とは広大な南極大陸の中心部にあり、地球上の最南端南緯90度に位置する海抜約,2835mの氷上にある。南極点を最初に目指したのは19世紀のヨーロッパ探検家たちだったが、厳しい環境のため到達は長い間困難だとされていた。史上初めて南極点に到達したのはノルウェーの探検家ロアール・アムンセン氏。

アムンセン隊はスキーや犬ぞりを駆使し、適切な補給計画を立てたことで史上初めて南極点への到達に成功しノルウェー国旗を掲げたのだ。イギリスの探検家ロバート・スコット氏はアムンセン氏に遅れること1ヶ月後に南極点に到達したが帰路の悪天候で全員が命を落としたという悲劇の記録が残されている。その後アメリカが2人の偉大な探検家に敬意を表し1956年にアムンセン・スコット基地を建設。「ホワイトデザート」ではアムンセン・スコット基地を訪問、見学することもできるのだ。

南極点へ向かう旅は、プライベートジェットでの移動から始まり、やがてマイナス30度の世界へ。極寒の中でのテント泊では防寒着に加えて何枚ものシュラフを重ねて寝るが、それでも寒さが体に染み入る。トイレの便座に至っては、触れた瞬間に凍りつくため、決して直接座ることはできない。かつてアムンセン隊も味わったであろう困難の末、旅人を祝福する各国の国旗が立つ南極点に到達する。

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